2021年03月05日
コラム
マーケティングは人のさびしさに気づくこと。
マーケティングは人のさびしさに気づくこと。
ぼくが仕事をするうえで、大事にしている考えの一つに、
「人はみんなさびしい」
というのがあります。
特に、新サービス、新商品や新たな企画などを考える時に、
いつも頭に浮かべておきます。
なぜかというと、世の中の仕事や企画は何らかの形で人のさびしさを減らしている。
と思うからです。
さびしさを全部無くすことは出来なくても、
少ーし減らすことは出来ると思うんです。
だからどんな企画を考えるときでも、
そこになんらかの誰かのさびしさが減る装置を組み込めたらと思ってます。
前にサポートした、壊れないゴルフティーのマーケティング支援の時もそうでした。
相談者の方がプラスチック成型の高い技術を使って、
ドライバーでどんなにぶったたいても壊れないゴルフのティーを開発したんです。
そのころ、町工場の下請け仕事が激減していました。
安さを求めることで、日本のものづくり企業が生産拠点を海外に移転させていたのです。
どうしたものかと、相談者さんはアイデアを絞り、オリジナル商品の開発に挑みます。
ゴルフ好きを活かした商品開発でした。
初のオリジナル商品開発はうまく生きました。
いいものが出来たんです。
しかし、売れないのです。
ゴルフショップをいろいろ回りました。
でも、営業先で言われることは一つです。
「壊れないゴルフのティーは店には置けない。」
「壊れないと新しいのが売れない」
なるほど・・・。
そんなことです。
そんな時、よろず支援拠点に相談者さんがご相談に来られました。
まずは色々お話を聴きました。
ゴルフ友達との物語を聴くことができました。
そのお友達の方は、脳溢血で入院し、少し手の震えが残りました。
ティーをうまく刺せないのでゴルフは続けられない。
後ろのパーティーに迷惑がかかるから。
そこで、「このティー使ってみて」と開発した商品を渡したそうです。
お友達は使ってみて驚きました。
このティーは太く、どっしり重く作ってあるので、
僕でもうまく刺せると言うんだそうです。
これなら、まだもう少し、ゴルフが続けられそうだと。
僕はそのお話を聞いて思いました。
このエピソードを基に、
「高齢者ゴルファー専用ティー」で売りなおそう!
メディアに紹介されたこともあり、在庫の1000本すべて売れました。
今でも売れ続けています。
ぼくはその時、ゴルフをやめなきゃと肩を落とすおじいさんの背中が見えました。
手が震えながらもゴルフを続けることができたらさびしさが減ります。
日本中にそういうおじいさんがいるんじゃないか。
この商品は、丈夫で壊れないという価値のティーではなくて、
そんなおじいさんのさびしさを減らす商品価値なんだと思ったんです。
その時代、その時代にマーケティングの手法は変化すると思います。
でも、人が思う、考えることはそう変わらない。
江戸時代の人も現代の人も。
その根本にある気持ちが「さびしい」だと思うんです。
それを少しでも減らしてあげる。
それがマーケティングの基本だと思います。
人は正面から「さびしい」に向き合いたくない。
でも行動は知らず知らずに、さびしさを減らす行動を取ります。
マーケティングを考える = 人のさびしさに気づくこと。
世の中の仕事や企画はそのためにあるように思います。
ぼくが仕事をするうえで、大事にしている考えの一つに、
「人はみんなさびしい」
というのがあります。
特に、新サービス、新商品や新たな企画などを考える時に、
いつも頭に浮かべておきます。
なぜかというと、世の中の仕事や企画は何らかの形で人のさびしさを減らしている。
と思うからです。
さびしさを全部無くすことは出来なくても、
少ーし減らすことは出来ると思うんです。
だからどんな企画を考えるときでも、
そこになんらかの誰かのさびしさが減る装置を組み込めたらと思ってます。
前にサポートした、壊れないゴルフティーのマーケティング支援の時もそうでした。
相談者の方がプラスチック成型の高い技術を使って、
ドライバーでどんなにぶったたいても壊れないゴルフのティーを開発したんです。
そのころ、町工場の下請け仕事が激減していました。
安さを求めることで、日本のものづくり企業が生産拠点を海外に移転させていたのです。
どうしたものかと、相談者さんはアイデアを絞り、オリジナル商品の開発に挑みます。
ゴルフ好きを活かした商品開発でした。
初のオリジナル商品開発はうまく生きました。
いいものが出来たんです。
しかし、売れないのです。
ゴルフショップをいろいろ回りました。
でも、営業先で言われることは一つです。
「壊れないゴルフのティーは店には置けない。」
「壊れないと新しいのが売れない」
なるほど・・・。
そんなことです。
そんな時、よろず支援拠点に相談者さんがご相談に来られました。
まずは色々お話を聴きました。
ゴルフ友達との物語を聴くことができました。
そのお友達の方は、脳溢血で入院し、少し手の震えが残りました。
ティーをうまく刺せないのでゴルフは続けられない。
後ろのパーティーに迷惑がかかるから。
そこで、「このティー使ってみて」と開発した商品を渡したそうです。
お友達は使ってみて驚きました。
このティーは太く、どっしり重く作ってあるので、
僕でもうまく刺せると言うんだそうです。
これなら、まだもう少し、ゴルフが続けられそうだと。
僕はそのお話を聞いて思いました。
このエピソードを基に、
「高齢者ゴルファー専用ティー」で売りなおそう!
メディアに紹介されたこともあり、在庫の1000本すべて売れました。
今でも売れ続けています。
ぼくはその時、ゴルフをやめなきゃと肩を落とすおじいさんの背中が見えました。
手が震えながらもゴルフを続けることができたらさびしさが減ります。
日本中にそういうおじいさんがいるんじゃないか。
この商品は、丈夫で壊れないという価値のティーではなくて、
そんなおじいさんのさびしさを減らす商品価値なんだと思ったんです。
その時代、その時代にマーケティングの手法は変化すると思います。
でも、人が思う、考えることはそう変わらない。
江戸時代の人も現代の人も。
その根本にある気持ちが「さびしい」だと思うんです。
それを少しでも減らしてあげる。
それがマーケティングの基本だと思います。
人は正面から「さびしい」に向き合いたくない。
でも行動は知らず知らずに、さびしさを減らす行動を取ります。
マーケティングを考える = 人のさびしさに気づくこと。
世の中の仕事や企画はそのためにあるように思います。